リフォームをするに当たって、業者を選んで工事を頼むまでの道のりはとても長いものです。
直接電話などで質問をしたり、複数の業者から相見積もりを取ったりして候補を絞っても、いざ決定するとなると何を基準にして良いのか悩むものです。
ここではリフォーム業者選びの際に、最低限抑えておくべき注意点をご紹介します。
【前提】実績・規模はあくまでも参考
満足のいくリフォームをするためにも、信頼できる業者に頼みたいものです。だからといって、業者の規模や実績ばかりを鵜呑みにして決めてしまう事はとても危険です。
実績の数や規模の数字は、もっともわかりやすく目に見える安心材料ですが、肝心の中身までは表していない事もあるからです。
「全国規模だから安心して頼んだのに、営業マンの対応が雑だった」「何年も実績があると聞いたけど、○○の工事に関しては素人だった」といったクチコミを見たことはないでしょうか。
広告などで全面に提示してある実績と規模は、あくまでも参考程度に考えておくと良いでしょう。
ポイント➀「質問にすぐ答えてくれるスピード感」
頼れる業者の特徴として、質問やお悩みにすぐ答えてくれるスピード感は欠かせません。
リフォーム時に発生する問題は、家の数だけあると言っていいほど複雑で、全ての問題を網羅している業者はほぼありえません。
問題が発生した時にすぐ動いて調べてくれる営業マンであれば、もし過去に対応した事のない問題であっても、メーカーや専門家にすぐ連絡を取り、解決策を提案してくれます。

ポイント➁「お客様目線の丁寧な対応」
リフォームは実際にやってみるまでわからない事も多く、工事が始まった後に問題が出てくる事もしばしばあります。そういった時に迅速に対応してくれる業者かどうかが、最も重要なポイントと言えるでしょう。
例として、「給排水管工事が必要という事が工事開始後に判明した」という場合の、A業者とB業者それぞれの対応を見てみましょう。
A業者は給排水管工事が発生する事を全く知りませんでした。反対に、B業者は過去の経験から、給排水管工事の可能性も視野に入れていました。
工事を予測できなかった事を詫びながら、変更後の工程を丁寧に説明してくれるA業者と、「そんなこともありますよ」とだけ言って、当初の予定が変わった事も詫びないB業者、どちらに今後も頼みたいと思えるでしょうか?
いくら実績や経験があっても、お客様目線に立ってくれない営業マンの事は信頼できません。
ポイント➂「アフターサービスの有無」
リフォーム工事が終わった後も、しばらくは細かい問題が出てくる事が予想されます。
屋根工事をしたはずなのに雨漏りがする、工事で塞いだはずの穴に動物が入ってしまった、工事をしなかった箇所もやはりリフォームしたくなったなど、その種類は様々です。
引き渡しの後も、アフターサービスや定期点検をしっかり実施してくれるかどうかを、契約の前にしっかり確認しておきましょう。
後述の、「リフォームかし保険」に事業者登録しているかどうかも大きなポイントです。
「リフォームかし保険」とは?
工事を頼む業者が「リフォームかし保険」に事業者登録しているかどうかも聞いておくと良いでしょう。
任意の保険ですが、保険事業者登録しておくと、リフォーム工事後に業者も気づかなかった欠陥(瑕疵=かし)が見つかった場合、保険によって工事費の8割が補填されます。万が一業者が倒産してしまった場合も、全額が支払われます。
事業者登録には一定の審査が必要となるため、加入は信頼できる業者かどうかの基準にもなります。また、リフォーム工事の際に第三者による点検を行いますので、工事の安全性がより厳重にチェックされます。
お客様目線かどうかを見極めるには?
「お客様目線」で対応してくれる業者かどうかは、数字でわかる実績などに比べると漠然としています。
お客様目線かどうかについて、まずは電話の応対や、事務所の雰囲気などをチェックしましょう。
ある程度雰囲気に納得できたら、次は「この人たちはいざという時に自分たちの視点に立ってくれるだろうか?」といった事も考えながら、見積りを進めていくと良いでしょう。
よくある事例として、営業マンの実績を増やしたいために、必要のない工事をむりやり見積りにねじ込まれた、などがあります。「こうした方がいいですよ!」と熱心に勧められますが、そのような見積りを勧める業者がいざという時にお客様目線で駆けつけてくれるとは考えにくいものです。
お客様がリフォームをしたい理由は何か、真剣に汲みとってくれる営業マンに出会った時点で、リフォーム工事の導入はほぼ整ったと言っても過言ではありません。
まとめ
リフォーム業者選びはつい実績や営業マンの知識を重視してしまいがちですが、発生する問題の多くは営業マンの丁寧な対応によって解決する事が殆どです。
工事中に発生する問題も、いつどのような問題が発生するかを全て予測する事はできません。
もし発生してしまった時に、真摯な対応で謝罪とアフターケアを提案してくれる業者を選びたいものです。
実績や過大な広告に惑わされず、相性のいい営業マンに出会えるまでショップまで足を運んでみましょう。
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